グラフィックボード強化 RADEON HD 4760 → RADEON HD 7750

グラフィックボードが原因でPC上のPS2エミュレータ(PCSX2)でドラクエ8がイマイチうまく動かない。今のグラフィックボードは3年前に購入したRADEON HD 4760(ファンレス)。今回、同じくファンレスRADEON HD 7750(SAPPHIRE ULTIMATE HD7750 1G GDDR5 PCI-E )に交換。結果は1920x1200解像度で60fps出るようになったので満足。

イマイチうまく動かないとは、

  1. PCSX2を、PS2標準の解像度(720×480)で動かすと画面が粗い。PCSX2はPS2標準解像度の2〜6倍の解像度でPCに表示する機能を持つが、現行グラフィックボードでは性能不足。
  2. 数年前、現行グラフィックボードの放熱フィンの一部が取れた。通常用途では問題ないため放置していたが、今回、ゲーム中に、ゲームのシーンによってはGPUチップの限界温度を超えてしまいOS強制終了する現象が発生。

新しいグラフィックボードの選択指針

  1. PCSX2推奨グラフィックボードと同等以上の性能
  2. 静かなグラフィックボード(前と同じくファンレス

グラフィックボード強化の結果

  • ドラクエ8は×3倍解像度で60FPS程度がでるようになった(従来は27FPS)
  • グラフィックボード温度は、最高でも60度程度
  • アイドル時の(PC全体の)消費電力も減少(110w → 95w)




PCSX2でドラクエ8の現状不都合と交換後の状況

グラフィックボード性能限界の確認

□評価軸

  • DQ8マイエラ修道院」前(処理が重いのでこの場所に決定)
  • PCSX2のグラフィック描画はハード処理(グラフィックボード処理)に固定
  • PCSX2解像度は3種類(x1, x2, x3, x6)を測定

□確認項目

  • PCSX2ウィンドウに表示される3情報(EE負荷、GS負荷、FPS
    • EE(Emotion Engine) → PS2のCPU
    • GS(Graphic Synthesizer) → PS2のグラボ相当
    • FPS(Frame per second) → 1秒あたりに更新される画面数
  • GPU負荷
    • GPU-Z でグラフィックボードの負荷を測定

□測定結果

   FPS, EE, GS, VU, GPU
x1  60, 50, 80, 60,  70
x2  47, 50, 62, 43, 100
x3  27, 30, 40, 30, 100
x6   6,  5, 15, 10, 100
    • 考察
      • PS2のnative解像度(×1)ではグラフィックボードに余力があるが、×2解像度以上では負荷が100%となり限界に達している。
      • EE負荷(≒PCのCPU負荷)は、最高でも50%で、まだ余力がある。
   FPS, EE, GS, VU, GPU
x1  60, 50, 50, 60,  43
x2  60, 50, 50, 57,  61
x3  60, 50, 50, 55,  97
x4  36, 35, 35, 38, 100
x5  29, 30, 30, 35, 100
x6   6, 10,  9, 10,  98
    • 考察
      • ×2解像度までグラフィックボードに余力がある。
      • ×3解像度でぎりぎり。PCSX2スピードハック設定で、もう少し余力がアップする。
      • EE負荷(≒PCのCPU負荷)は、最高でも50%で、まだ余力がある。
グラフィックボード温度の限界超え確認

3Dベンチマークgpu-zを同時に実行。GPU温度が120度まで上昇したあたりでWindowsデスクトップ画面に警告ダイアログが(一瞬)表示され、OSが落とされる挙動を確認。


新しいグラフィックボードの検討の過程(2012/6月下旬の状況)

  • PCSX2推奨グラフィックボードと同等以上とは、2ch「PCSX2が快適に動くPCを考えるスレ」のテンプレ(2012/6月現在)より、「Geforce GTX460以上 / RADEON HD4870以上」
  • これに該当するのは、最新AMD-ATI Radeonの選び方の「性能ランク表」の「HD4870」と横並びの行か、それより上の行。
  • 前述候補で、ファンレスを探すと、2012年4月頃から Radeon HD 7750のファンレスが出荷され始めてる状況。 もう1ランク上の7770のファンレス試作機展示のnewsも出始めているようで、とても気になる。しかし、今回は、間に合わないと判断し、7750ファンレスに狙いを絞る。
  • Radeon HD 7750ファンレスを出しているメーカは3社(SAPPHIRE, PowerCooler, HIS)。
  • SAPPHIRE社製は2012/3月に出荷され比較的扱っている店舗も多い。PowerCooler社製は2012/6月上旬出荷。発売直後のせいか、販売している店舗が少ない。HIS社製は6/20日にAkiba PC hotlineで、秋葉原のある店舗で発売が確認されたニュースが流れたばかり。
  • 値段は、どの製品も11k円〜12k円。
  • 放熱フィンは、パッと見、SAPPHIRE社製が、一番がっちりしてそう、かつ、ゴツイ。カードの横まではみ出してるのはこの製品だけ。よく取ると、よく冷えそう。悪く取ると、ケースを選びそう。
  • PowerCooler社製を扱っている1店舗は、個人的にこれまで使ったことが無い店舗なのでやめとく。HISは、放熱フィンがはずれた現行グラフィックボードのメーカなので避けてみる。SAPPHIRE社製にしてみる。

グラフィックボード交換前後のデータ

グラフィックベンチマーク
ベンチマーク HD 4560 HD 7750
A列車9 60fps GPU負荷60% 60fps GPU負荷30%
FF14 高解像度 726 1832
ロストプラネットtypeA 16.9fps RANK C 45.0fps RANK B DirectX9 1920x1200
ロストプラネットtypeB 13.0fps RANK D 50.9fps RANK B DirectX9 1920x1200
3DMark 06 7010 15652
3DMark Vintage Graphics Score 10000
3DMark 11 Graphics Score 2371
消費電力

PC全体の電力をワットチェッカで計測

  • アイドル時15w消費電力減少(110w → 95w)
  • GPU高負荷時は30w程度消費電力が増加(150w → 180w)
  • CPUもGPUも高負荷時の消費電力は大きく変わらない(270w → 280w)
GPU温度

交換後、GPU負荷を継続してもMAX60度を維持。